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#13【続・ブラックワイフ】探偵無料相談

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【前話】↓
gjcc.hatenablog.com

進まない自己調査

GPSでヨメの行動は把握できた。記録としてそのGPS画面のスクショを撮ったりもした。
しかしそれ自体が証拠としては薄いことも何となく感じていた。
ハマの番長の部屋を、つまりは不倫現場を特定したいが、それには玄関のドアを出入りするところを最低限目視確認する必要があった。

webでも調べたが、証拠を抑えるという観点では、浮気不倫をしていることが間接的な状況証拠でほぼ確定しているといっても、決定打には欠けていた。
その後康夫には何度か探偵依頼をしたものの、素人探偵では機材面も人数面もそうだが限界があった。
康夫は一眼レフは持っていて使ってくれると言ってくれてはいたが、部屋を抑えるには素人探偵ではさらなる相当ラッキーな要素が必要だった。
そこでオレはプロの探偵に無料相談しにいった。

探偵

探偵事務所に入るとベテランっぽい男の担当の探偵の方とアシスタントのような女性の探偵の二人が話を聞いてくれた。
状況を一通り説明するとベテランの探偵はこう言った。

「大変申し訳ないんですが・・・
  奥さん相当狂ってますよこれ・・」

オレは現実を突きつけられた。
友達や知り合いなどのバイアスのかからない、それは第三者のフラットな意見だった。
あるいは探偵の営業トークの一環だったのかもしれない。
と言っても友人の康夫の意見もほぼ同意見だ。
どちらかというと複数の意見により普通に考えてヨメは不倫しているってことで間違いないということになったまでの話だ。
ていうかもう黒だよな確かにこの状況は・・・

その後プロ探偵は、今聞いた状況であればかなりの高確率で証拠を押さえられると言った。
証拠を抑えるとは具体的には、張り込みを実施してヨメないしは浮気相手が一緒に不倫現場となるマンションのドアに入る写真を押さえられるということだ。
それさえ押さえれば、かなり有力な証拠として取り扱えるというものだった。
有力な証拠があれば仮にヨメが不倫を認めず終始シラを切り通して裁判になったとしても、相当有利になるという話だ。
仮に写真が抑えられなかったとしても、目視で不倫の状況を現認できれば、探偵が調査したアウトプットとして調査報告書が作成されることになるので、その報告書自体も裁判では有効な証拠として扱われる。

調査費用の見積もり

探偵の料金システムを全く知らなかったんだが、基本的には人日をベースとしたものだった。
基本は二人で1チーム制張り込みを実施してかかる時間、単位は時間単価だったが、やはりというかこれは高かった。相当高かった。
頭によぎったのがスーパーコンパニオンの時間単価30分6,000円を思い出したが、それ以上だった。
世の中付加価値の高い仕事というものは、あるいは需給により高額になる時間単価は青天井なんだなぁと改めて気付かされた見積もりだった。

述べ100万以上の見積もりの提示を受けた。
借り入れをすれば支払えなくもない金額ではあったが、可能性として坊主で終わるリスクがないわけではなかった。
それでも仮に坊主で終わったとしても探偵が作る調査報告書は裁判での証拠のネタになるとのことだった。

「もう少し安くなんないですか・・・?」と値切ってみた。
そうすると探偵は、人数を減らし証拠を押さえられる高確率な時間帯にピンポイントで山を張って実行するプランを提示してくれた。
見積もり内容としては特段値引きがされるわけではなく人工を削っただけの内容であり、当然このプランの方が坊主になる確率は高まる。
それでも30万超の見積もりだった。

オレは検討します・・・としたが、現実的ではないかなーといった印象を持っていた。
康夫には引き続きチャンスがあれば依頼し頑張ってもらうのと、後は自力でなんとか証拠を集めるしかなさそうだ。

弁護士にも相談していたんだが、あとは決定的な証拠としてはLINEのやりとりの内容で決定的なものが出てくれば証拠になるとのことだったので、そのあたりでもやってみるしかなさそうだ。
つまりはスマホを盗み見するってことで、これはあまり気が乗らなかったんだが、チャンスは十分にあった。
しょっちゅう朝帰りを繰り返すヨメは、睡眠不足になっていて、スマホをいじっていたかと思うとそのままうたた寝してしまうということが頻繁に起きていたのだ。

そしてオレはついにヨメのスマホに、その中身に手を出すことになった。

【つづく】